知ってるようで知らなかった:ゾウが社交的な動物である理由

14 3月, 2020
多くの動物が群れで暮らしており、それが生存の可能性を高めていると思われています。そしてその特徴は知能が高いことを示すことが多いのです。
 

ゾウは社交的な動物です。つまり、群れの他のメンバーと相互に関わりながら多くの時間を過ごすということです。これは彼らの知能がとても高く、群れの中で明らかにわかる社会的構造を作ることができるからです。

ゾウの知能

動物心理学では、知能とは問題解決するための能力のことを指します。この問題解決能力は様々に変化する環境に暮らしている動物によく見られます。こういった環境に住む動物は生存の危機を乗り越えることができなければならないからです。

人間における知能の概念は、進化的挑戦というよりは複雑な問題を解決する能力の方に焦点が置かれます。このように知能には2つの概念があり動物の世界では変化に対応する能力こそが知能なのです。

ゾウ 社交的

なぜゾウは知的だと考えられているのか?

ゾウの寿命が長いことはよく知られています。一生の中で長距離を移動し、非常に発達した中枢神経系を持って生まれます。これらの特徴が、たいてい問題解決能力と結び付けられるのです。その他にも以下のような重要な要素があります。

 
  • 自己認識。科学者によって行われた実験により、ゾウは隠れた食べ物を見つけるのに鏡を使うことができるということがわかりました。
  • 記憶。ゾウは記憶力の良い動物だということは昔から知られてきました。学習速度も速く、将来使えるようにその知識をしまっておくこともできるのです。

ゾウと接するときには、これらすべてのことを考慮に入れなければなりません。知的な彼らは、さまざまな危険な状況に対する解決策を見つける力を持っているのです。

ゾウという社交的な動物

家族構成と学習

メスのゾウは家族の集団で暮らしています。これはたいてい大きいグループではなく、普通は群れの中の最年長のメスが率いています。

例えば、アフリカゾウはとアジアゾウは、8~12頭のグループを作ります。マルミミゾウ(Loxodonta cyclotisはさらに小さなグループで、たいていの場合メス1匹とその子どもたちのみで構成されています。

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核家族の中では若く相手を持たないメスがベビーシッターの役割を果たし、子どものゾウが学習し発達するのを助けます。しかし、学習に対して最も素晴らしい影響力を持っているメンバーが群れの中にいる場合、それが群れのリーダーになります。そしてそれは最年長のメスであり、他のゾウは彼女の行動を真似し、そのスキルを子どもたちに伝えるのです。

 

群れのヒエラルキー

一生の間同じ群れにとどまることが多いため、ゾウはとても強い絆を持っています。メスの集団の中では、年齢や体の大きさ、生まれなどがそれぞれのメンバーの社会的なステータスに影響するのです。

たいてい、メスのリーダーが群れの記憶の役割を果たし、群れが生き残れるよう手助けをします。

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支配的なメスの元に生まれた子どもは生き残る可能性がより高くなります。これはメンバーが支配的であればあるほど、食べ物を先に選ぶことができ、より質の高い母乳を与えることができるというのが理由のようです。

オスのゾウについては?

オスのゾウは若い時に群れを離れます。たいていこういった若いオスは自分で群れを作り、その社会的ステータスを向上させるために闘い続けます。

オスは18~20歳になると、メスよりも身体的に大きくなり、繁殖の相手として理想的になります。

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そしてある時点で盛りのついた状態になります。この期間、オスのゾウはとても攻撃的になり、繁殖のためのホルモンが増加します。これは特に雨期に起こります。

盛りのついたオスは狂暴になり、繁殖相手を見つけやすくなります。その他にオスの優位性に影響するものには、体の大きさや年齢もあると言われています。

 
  • Fowler M, Mikota S. Biology, Medicine, and Surgery of Elephants. Hoboken: John Wiley & Sons; 2008.