チベットカモシカ(チルー)のすべてを見てみましょう!

20 11月, 2019
チベットカモシカ、またはチルーは、アジアの高原と草原に生息する大きな角を持つ哺乳類です。 2008年のオリンピックのマスコットに選ばれたほど有名な動物です。
 

チルーとしても知られるチベットカモシカは、アジアに生息する哺乳類で、2008年の北京オリンピックのマスコットにも選ばれたのを覚えている人もいるでしょう。

チベットカモシカの生息地

このカモシカは、海抜3キロ~5.5キロのステップと呼ばれるチベット高原に生息しています。あまり植生のない平らな開かれた場所が好きで、インド北部と中国とネパールの特定の地域でもみられます。

チルーの学名はPantholops hodgsoniiで、カモシカ科に属し中程度の大きさです。

オスの体長は1~1.3m、体重は40kg、メスはやや小さく約73cm、体重は約30kg程度です。

オスとメスの体は大きく異なっています。

オスには黒いツノが生えます。この角は後方に湾曲し、最長で60cm程度まで成長します。

オスとメスはどちらも赤茶色の毛皮に覆われていますが、顔はほぼ黒く特徴的な色合いで、オスは冬になると体の薄くなるため、顔の黒さがより顕著になります。

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チベットカモシカの行動と繁殖

チベットカモシカのエサは、草原の草、ハーブ、そしてアシなどです。

冬になると、エサを取るために雪を掘る必要があります。

チベットカモシカ(チルー)のすべて 草原を走るチルー
 

チベットカモシカは群れで行動する動物であり、より良い牧草地を求めて移動するときは、何百ものカモシカが群れとなって移動します。しかし通常は、約20頭の小さなグループを形成します。

チベットカモシカはとても内気な動物ですが、非常に足の速い動物です。

オオヤマネコ、オオカミ、ユキヒョウ、またはレッドフォックスなどの捕食者に追われると、最大時速70キロの速度に達することもあります。

メスは出産のため、年間最大300キロを歩いて、他のグループやオスから遠ざかり、秋が終わる頃再び群れに戻ります。

繁殖期は11月から12月までで、それぞれのオスは、最大12頭のメスを連れたグループを形成しますが、一般的にはメスは4頭程度です。

オスは、自分の頭のツノを使って他のオスを威嚇しますが、他のオスがしつこい場合は、ツノを使って力で相手を倒します。

雌は1頭につき1頭の子供を産みます。妊娠は約6ヶ月、出産は6月~7月に行われます。

子供は生後わずか15分で4本足すべてに起き上がります。

オスは1年、メスはおよそ1年半母親と一緒にいることができます。

チベットカモシカ (チルー)のすべて 子供

チベットカモシカは、2~3歳になると性的に成熟します。

 

明確な寿命はわかっていませんが、推定で最長10年だと言われています。

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チベットカモシカの現況

地元の人が「高地のエルフ」と愛情を込めて呼ばれているように、チベットカモシカは中国では保護種であり、保護するための3つの自然保護区があります。

チベットカモシカの数は、餌の不足と密猟者の増大により90年代に減少しました。チベットカモシカの毛皮は、 最高級毛織物「シャトゥーシュ」として人気がありました。

中国政府とボランティアの活動や支援により、チベットカモシカの個体数は徐々に増加し、現在は準絶滅危惧種である「近危急種」となっています。

 
  • Leslie, D. M., & Schaller, G. B. (2008). Pantholops Hodgsonii (Artiodactyla: Bovidae). Mammalian Species. https://doi.org/10.1644/817.1