何世紀にも渡る歴史:猫のあふれる街イスタンブール

08 3月, 2020
昔から猫はこの地域で生活していましたが、実は商船が到着するとその数は増えたのです。地元の人にとって猫は決して「厄介者」ではなく、非常に大切な存在なのです。
 

トルコには西洋文明の豊かな歴史があります。首都イスタンブールはよく「文明の交差点」と呼ばれていますが、「猫の街」という別の名前があることを知っている人はそう多くありません。

 

何世紀にも渡る歴史:コンスタンティノープルからイスタンブールへ

創建者であるコンスタンティヌス1世の名をとってコンスタンティノープルと呼ばれていた現イスタンブールは4世紀にできました。西ローマ帝国の首都であり、ヨーロッパとアジアを隔てるボスポラス海峡のために何世紀にも渡り主要港湾都市でした。

そのため、その地域の文化を繋ぐ「文明の交差点」として知られていました。現在は、オスマン帝国の到来によりイスタンブールとして知られています。メフメト2世により政治的な理由で名前が変更されたのです。

しかし、この街と猫はどのように関係があるのでしょうか?猫は既にこの地域に生息していましたが、商船の到着により、さらに多くの猫が街にやって来たのです。時間が経つにつれ、更に多くの猫がイスタンブールにやって来ては住み始めるようになったのでした。

地元の人々が猫に示す愛情は非常に深いもので、最も古い建物の中にも入ることが許されているほどです。猫は歴史的建造物とともにイスタンブールという都市の歴史の一部なのです。

「皇帝が通り過ぎたとしても、猫たちはその場から離れることはないのです。」

猫の街となった今

公園のベンチに座っていても日光浴をしていても、目に飛び込んでくるのは街のいたるところにいる猫です。正に「イスタンブールの王」となった猫からは貫禄さえうかがえます。

 
貫禄のある猫 イスタンブール 猫

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現代のイスタンブールでは、路地や屋根の上に猫の群れをよく見かけます。実際、猫が見当たらない場所など存在しません!イスタンブールの猫は、もはやアヤソフィアやガラタ塔と同じように街のシンボルになったのです。

街の最も制限されたエリアでさえ猫はいます。地元の人々は猫を幸運の象徴だと考えているため、政府の建物の中や周囲にも猫を見ることができます。

地元の人にとって多くの猫に囲まれていることは少しも苦痛ではないのです。むしろ、ネズミを捕まえてくれるため非常に喜んでいるぐらいです。さらに、イスラム教の信仰では預言者ムハンマドは愛猫家だと信じられています。

イスタンブールの住民は猫の世話をすることからイスタンブールは猫の街としても知られています。猫を保護する現行の法律があり、猫の死は悪の兆候として地元の人々に思われているほどです。

トルコのことわざ:猫を殺すのであれば、神の許しを得るためにモスクを建てる必要がある。

街を訪れる人の中には、一ヶ所にこれだけ多くの猫がいることに圧倒される人もいます。しかし、街に多く住んでいる野良犬とともに、猫も人口の一部にすぎないのが事実です。

 
背を向ける猫 イスタンブール 猫

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ドキュメンタリー映画「Kedi」

トルコ語で猫を意味するKediというタイトルが付けられたドキュメンタリー映画は、タイトルから想像できる通りこの街に生活する猫を描いています。監督であるシーダ・トルンは、故郷にいる猫の生活をドキュメンタリー映画という形に収めたのです。

この映画は個性的な性格を持つ猫たちとイスタンブールの人々の人間模様を描いたもので、現在イスタンブールには150,000匹の猫がいますが、どの猫も個性的です。

イスタンブールの歴史と猫は切っても切れない関係にあり、この街に住む猫はその街の歴史と同じぐらいの歴史を持っているのです。イスタンブールを訪れた際は、そんな歴史を背負う猫にしっかりと敬意を払うことを忘れないようにしましょう。