知っておきたい!スペインでよく見られる6つの外来種

今日は、日本ではなくスペインから見た外来種についてお話ししましょう。
知っておきたい!スペインでよく見られる6つの外来種

最後の更新: 01 4月, 2019

今日ご紹介する外来種は従来の環境を不安定にしています。また、他の動物を絶滅の危機に晒す原因となることもあります。その外来種とは一体どのようなものでしょうか?

外来種とは、その名の通り国や地域によって異なります。例えばオーストラリアにおけるウサギなども外来種です。今日は、日本ではなくスペインから見た外来種についてお話ししましょう。

フロリダガメ

フロリダガメ(最初の写真)はアカミミガメ属に属しています。 ペットとして子供達にとても人気がある外来種です。ですが、無責任な飼い主が川や池、公園に放したりトイレに流したりしています。これは、子供が飽きてしまった後、親は世話をしたくないというケースによく起こるようです。

これらのカメは20年以上生き、体も大きく成長します。これもまた、多くの飼い主が捨ててしまう理由の一つでしょう。スペインの川や湖にとってはとても危険な動物種となっています。ヨーロパ池ガメに取って代わろうとしているためです。また、他の種に対してとても攻撃的です。

アルゼンチンオウム&クレイマーオウム

クレイマーオウム(下の写真)とアルゼンチンオウムはスペインでよく見られる外来種の鳥です。これらの鳥はたやすくヨーロッパに住み着いています。責任感のない飼い主がなんらかの理由で放したのか、自ら逃げたのでしょう。

知っておきたい!スペインでよく見られる6つの外来種

どちらのオウムも緑色をしています。問題は、特に都市部です。一般的に、何百羽もの大群でコロニーを作り生活しますので、その巣や糞、うるささが問題となっているのです。また、環境にも悪い影響を与えています。これは環境団体の頭を悩ませています。

クレイマーオウムの起源はアフリカや南アジアです。初めてスペインで確認されたのは1971年です。現在、バルセロナ、セビリア、バレンシア、マドリード、ムルシアなどの都市部に非常に多く生息しています。一方、南アメリカが起源のアルゼンチンオウムはカタロニア、ムルシア、アンダルシア、ガリシア、サモラなどに多く生息しています。

こちらもお読みください:オウムもうつになる!うつの症状や治療法

アカハナグマ&たぬき

アカハナグマとたぬきはスペインにとって外来種です。ヨーロッパにおけるたぬきの数が増加しているという証拠もあります。アカハナグマの数もまた増加しています。スペインでは群れをなしている様子もみられます。

アカハナグマ

これらの動物はもともとペットとして飼われていたことから外来種となりました。これらの動物は成長すると危険になります。そのため、責任感のない飼い主達が捨てたのです。これらの動物は環境にかなりうまく適応してきました。

これらの動物が問題である理由の一つは、その攻撃性にあります。とても自信があるのです。また、狂犬病などの病気の媒体となりえます。さらに、絶滅の危機に瀕している種の野鳥の卵を食べてしまいます。

たぬき スペイン 外来種

アメリカミンク

ミンクの歴史はまさに悲劇です。 アメリカミンクは、毛皮を採るためにヨーロッパに輸出されていました。動物愛護団体はミンクを野生に返しましたが、これによって、従来種のヨーロッパミンクに影響を与えてしまうこととなったのです。動物を守るためにやったことなのに皮肉ですね。ヨーロッパミンクは絶滅の危機に瀕しています。

アメリカンミンク スペイン 外来種

アメリカミンクは自分たちのテリトリーを広げるのに成功しているようです。一方、ヨーロッパミンクはその生息地を去らなければならず、生き残るチャンスを失っています。現在、ヨーロッパミンクはスペインにわずか500匹しか残っていないと専門家は推測しています。

外来種の問題

多くの動物種は、自然界に一旦放置された後外来として住み着きます。何年か時が経つに連れ、さらに多くの外来種が見られるようになるでしょう。そのため、その国に本来生息していない動物をペットとして飼う場合は、最後まで責任を持たなくてはいけません。一旦野生化すると外来種として従来種を脅かす存在となるからです。

ペットの飼い主には大きな責任がかかってくる、というのはこの外来種問題を見てもよくわかりますよね。飼っている間、自分のペットの健康を気遣い、世話をするのは当たり前ですが、自然界に生息する動物の生活のことも考えなくてはいけないのです。


このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。