愛猫のお口の衛生を保つには?

歯や口腔の病気は一般に歯茎と歯に蓄積した歯垢の影響で起こります。口臭は愛猫のお口の衛生に問題があるときの最初のサインだということを覚えておきましょう。
愛猫のお口の衛生を保つには?

最後の更新: 01 4月, 2019

飼猫の歯の病気についての診断は発展途上です。これらの病気はほぼ例外なく猫にとって苦痛であったり不快なものです。ですから口内の衛生を保つことで、病気を未然に防ぐことが何よりも大切です。問題を予防して健康を保ちましょう。

口腔衛生の重要性

どんな動物にとっても口腔衛生は健康の基礎です。消化機能を健全に保ち微生物が増えすぎないようにするためにお口のケアが必要です。歯や口腔の病気は一般的に歯茎と歯に蓄積した歯垢の影響で起こります。口臭は口内の衛生に問題があるときの最初のサインです。

こういった病気はたいてい口腔衛生の不備によって起こります。歯垢を除去し歯石の発生を防ぐには毎日の歯磨きが唯一の方法ですから、続けるに値するでしょう。口内の衛生は猫の健康にとって必要不可欠です。

歯垢・歯石の正体とその悪影響

猫の歯や歯茎の隙間には食べ物のカスが挟まりやすく雑菌が非常に増えやすい環境になっています。

バランスの取れた食事 猫 口内 衛生

この菌が食べ物の糖分と一緒になって歯垢を作ります。 歯垢は細かい無色の物質で粘り気があり、歯や歯茎に付着します。この歯垢がさらにバクテリアのエサとなり、バクテリアが作り出した酸や毒素が歯茎にダメージを与え、歯のエナメル質をすり減らしてしまいます。

溜まった歯垢はすぐに除去しなければ、猫の唾液に含まれるミネラルと結びついて硬くなります。こうしてできたのが歯石です。いちど歯石が形成されると、菌が歯に定着しエナメル質を食い荒らすことで穴を開けてしまいます。

歯石を除去するには

歯垢が固まって歯石になってしまうと、一般的な歯ブラシでは除去できません。そうなったら適切なネコ科の歯科的処置(麻酔を含む)が可能な動物病院に連れて行きましょう。歯石の蓄積の程度によって、処置の種類やレベル、健康状態が改善するまでの時間などが変わってきます。

愛猫のお口の衛生については、予防の大切さを強調してしすぎることはありません。苦痛と面倒な治療を味わわなくて済むように、簡単にできることがいくつかあります。

栄養バランス:口腔衛生の必須条件

偏った食事は口臭、肥満、消化不全、さらには糖尿病など多くの問題を引き起こします。バランスの取れた適切なエサの内容は猫の年齢や体格に大きく影響されて決まります。また特定の健康上の問題(アレルギー、肥満、泌尿器、腎臓、肝臓など)に合わせて作られたキャットフードも販売されています。

栄養バランスを考えよう 猫 口内 衛生

また現在では物理的な研磨と化学的条件を組み合わせて歯垢の形成を防ぐ先進的なキャットフードも登場しています。ただしこのようなエサがあっても、毎日の歯磨きはやはり必要です。

お口の衛生:猫の歯磨きをラクにするアドバイス

1.子猫のときから始めましょう

人間と同じように、毎日の歯磨きを習慣にする必要があります。できるだけ早く、生後数週間のうちに始めてしまうのが一番です。

2.猫用のものを使いましょう

人間用の歯磨き粉は猫にとって有毒であったり、歯を傷付けることがあります。猫の年齢に合わせて作られた歯ブラシと歯磨き粉が販売されています。これらの動物用歯磨き粉の多くは、牛肉や鶏などの香りや味が付いています。

3.歯磨きを楽しいものにしてあげましょう

猫が歯磨きを嫌がるのは自然なことですから、できるだけ嫌な印象が強くならないようにしてあげましょう。遊びのようにすると、気を逸らしてあげるのに役立ちます。まずは猫の口や歯に触れることから始めて、猫がリラックスできるようになったらブラシを使って優しく磨いてあげましょう。

4.優しく丁寧に磨きましょう

歯と歯茎の両方がきれいになるようによく注意して磨いてください。とくに歯茎を傷つけないように気をつけましょう。口の奥まで忘れずに、ブラシを上下左右に動かして磨いてください。小さく円を描くように磨くのも効果的です。


このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。