【人獣共通感染症】レプトスピラ症を防ぐ3つの方法

ペットから人間に感染する病気の中でもレプトスピラ症は最も多い病気と言えるでしょう。深刻な問題につながることはありませんが、予防は重要です。
【人獣共通感染症】レプトスピラ症を防ぐ3つの方法

最後の更新: 27 1月, 2021

愛犬の定期予防接種のために動物病院に行ったときに、レプトスピラ症という病名を耳にしたことがあるかもしれません。ワイル病とも呼ばれるレプトスピラ症は、人獣共通感染症であり人間に感染する可能性がある病気のため、犬の予防接種スケジュールに組み込まれています。レプトスピラ症は世界的に最も蔓延している人獣共通感染症の一つでもあるので、これは非常に重要なことです。今回は飼い主にも影響を及ぼす可能性のあるレプトスピラ症を防ぐ方法について見ていきます。

ペットのレプトスピラ症と環境

この病気を防ぐためには、レプトスピラ症と環境との関係を理解することが大切です。原因となる細菌が環境の中でどのように発生するかを理解していれば、効果的に予防が出来るようになるからです。それでは、レプトスピラ症と環境の関係について詳しくみていきましょう。

レプトスピラ症

レプトスピラ症の原因となる細菌は淀んだ水や湿った土壌で生育し生存するため、愛犬を泳がせる場所には注意が必要です。

ペットのレプトスピラ症は、レプトスピラ属細菌によるもので、この属の中にはこの病気を引き起こす病原菌がいくつか存在します。

レプトスピラ症はイヌ、ネコ、ネズミ、さらにはハリネズミにも発症する病気ですが、ハリネズミの場合はその習性から、通常は鑑別診断の対象にはなりません。

この病気は、感染した動物との直接接触、または分泌物を介しが間接接触により感染します。

  • 直接接触:これには性感染も含まれますが、精液を介してオスからメスに感染することが多いのが特徴です。また、感染した胎児や胎盤の残骸を介して感染することもあります。
  • 間接的接触:細菌にとって好ましい環境であれば細菌は生き延びることができます。つまり、保菌動物の尿中に排菌されたレプトスピラ菌は、排尿されると土嚢や水を数週間にわたり汚染する可能性があるのです。

どこでレプトスピラ症にかかってしまうの?

レプトスピラ菌は次のような環境で生育・生存しやすいと言われています。

  • 10℃~32℃の温暖な気候。細菌は極端な温度には耐えられません。
  • 高湿度。細菌は淀んだ水源や湿地帯のある湿った環境を好みます。循環水域では生存や増殖は難しいでしょう。
  • 動物の個体数の密度。既に見てきたように、感染は保菌動物が排泄することによって起きます。つまり、どんなに淀んだ温かい水があっても、保菌動物がそこで排泄をしなければレプトスピラ菌に汚染されることはありません。

レプトスピラ症を予防するためのヒント

レプトスピラ菌について少し理解が深まったところで、次は予防に関わるメカニズムについて見ていきましょう。

ワクチン接種

レプトスピラ症をはじめとする、多くの病気を予防するために最も効果的な方法はワクチンです。犬は最もこの病気に感染しやすいため、レプトスピラ症のワクチンは一般的に必須ワクチンとなっています。

予防接種のスケジュールについては一定の標準化されたルールがありますが、動物病院によっては方針が異なることもあります。しかし、ワクチンの効き目は約10ヶ月程度とされているため、ほとんどの場合でこのワクチン接種は少なくとも年に一回受けることが推奨されています。

狩猟犬や牧羊犬などのハイリスク犬は、少なくとも半年に一回のワクチン接種が推奨されています。

これは、温暖多湿の気候など、レプトスピラ菌が増殖しやすい条件がそろっている地域では特に重要です。砂漠地帯に住んでいる場合は、レプトスピラ症についてあまり心配する必要はないでしょう。

レプトスピラ症

地域での予防

シェルターやペットホテル、あるいは狭いスペースに動物がたくさんいる家など、動物が密になる場所では特に注意が必要です。

このような環境では衛生基準を守り、感染した動物の排泄物に含まれた菌が他の動物と接触することがないように、こまめに掃除をすることが重要です。また、岩などの地形を利用することで、水たまりや淀んだ水に触れないようにすることもできます。

保菌動物は他の動物から隔離し、人間への感染も予想されるため、特に尿などの排泄物や体液は細心の注意を払って扱うようにしましょう。

げっ歯類の駆除

ネズミやラットなどのげっ歯類は、レプトスピラ症の媒介となることが多いことが証明されています。その好奇心からあらゆる環境に行くことが多いげっ歯類は、尿を介して感染リスクを上げます。

このように、レプトスピラ菌は様々な場所で容易に生存し、増殖する細菌です。人獣共通感染症であるため、この病気の蔓延を防止するには私たち一人ひとりの行動が重要になってくるのです。

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ペットの感染症を防ぐ為には、その感染症を予防するワクチンを接種させなければなりません。また動物によって健康状態は異なりますし、住む地域によっても必要となるワクチンは違います。子犬が(およそ)生後12週間になると、ワクチンを接種させ始める事ができます。