家庭で犬の聴覚障害を診断する方法
あなたの愛犬は呼ぶとすぐに反応しますか?指示に従いますか?しつけがうまくいかないと悩んでいませんか?もしかするとそれは聴覚障害を持っているためかもしれません。実は、犬の聴覚障害はよくあることなのです。犬を飼っているなら、聴覚障害の症状を知っておきましょう。
聴覚障害は先天性の場合もありますし、怪我や感染症などが原因で後天的に起こる場合もあります。人と同じく、老化もまた耳が聞こえにくくなる要因です。犬は年をとるとだんだん聴覚を失っていくのです。
行動を観察する
多くの場合、飼い主は自分の愛犬が聴覚障害かもしれないとなかなか気づきません。完全に聴力を失っている場合以外は、聞こえにくさに気づくことは難しいことです。聴覚が正常かどうかを知るには、家で愛犬の注意を促すテストをしてみると良いでしょう。
犬の注意が引けるかどうかをチェックする
愛犬があなたの方を見ていない時に、何か音を立てましょう。風や空気の動きを起こさせないで音を立て、聴覚だけを確認します。手に持った鍵をジャラジャラ鳴らしたり、テレビの音を大きくするなどで構いません。犬が全く反応しないのであれば、もしかすると聴覚に問題があるかもしれません。
また別の方法として、愛犬が眠るまで待ち、眠ったら名前を呼ぶという方法があります。最初は小さな声でそっと、徐々に声を大きくしていきます。難聴であるなら、声がある程度大きくなった時点で反応するでしょう。完全に反応しないのであれば完全に聴覚を失っているのかもしれません。
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もし片耳だけの聴覚を失っているのであれば、音の発信源がどこか認識できずに混乱しているかもしれません。いずれにしても、聴覚に問題があるかもしれないと感じられたら、すぐに獣医師に診てもらいましょう。
犬の聴覚障害を診断する方法
病院に連れて行く前に一度自分でも確かめておきたい、という人は、自宅でできる方法もあります。ですが、もちろん確実なのは獣医師の診断です。病院ではBAER(脳幹聴覚誘発反応)検査というものを行うことがあります。何種類かの音に反応するかどうか犬の脳の活動をみるのです。
この検査は頭と耳の元の電極の接続で行われ、音による刺激を与えて脳の反応を調べます。
また、ティンパノメトリーといった方法も使うこともあります。これは鼓膜や中耳の機能を検査するものです。大きな音に対する反応から聴覚を調べる音響反射検査をすることもあるでしょう。
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犬の聴覚障害の症状
愛犬が聴覚障害かもしれないことを示すサインとして以下のようなものが挙げられます。
- 大きな物音にも目を覚まさない
- 昔は反応していた音に反応しなくなった
- 名前を呼んでも来ない、指示に従わなくなった
こういった行動があれば、もしかするとよく聞こえていないのかもしれません。
子犬の聴覚障害
子犬が聴覚障害かもしれないことを示す、特定の 行動があります。強い力で他の犬を噛む子犬は、もしかすると聴覚に問題があるのかもしれず、相手の犬に与えている痛みに気がついていないかもしれません。一緒に寝ていた母犬や兄弟犬が起き出したのにも関わらず、気づかずにまだ寝ているのなら、聴覚障害を持っているかもしれません。
完全に聴覚を失っているのか難聴であるかに関わらず、たとえあなたの愛犬が聴覚障害を持っていても、他の犬と同様に愛すべき大切なペットです。心配はいりません。耳が不自由であっても、他の犬と同様に遊んだり、飼い主を愛し忠実に幸せに暮らすことができるのです。
聴覚障害の犬を飼おうとしているなら、聴覚に問題のない他の犬となんら変わりない犬であるということを忘れないでください。あなたの声は聞こえないかもしれませんが、愛を感じることはできます。聴覚障害の犬は怒りっぽいとか扱いにくいなどという噂に惑わされることのないようにしましょう。
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