猫に最も多くみられるガンの種類を知っておこう

腫瘍または白血病は5匹に1匹の猫に発症し、深刻な影響を及ぼします。
猫に最も多くみられるガンの種類を知っておこう

最後の更新: 04 8月, 2019

異常増殖・分裂をするがん細胞は、すべての生物にとって脅威です。そのため、どの種類のガンが猫に最も多く発症するかを知ることで、がんが広がるのを防ぐことができます。

がんは猫の主な死因の一つです。猫の5匹に1匹ががんにかかると言われているため、早期発見が重要になってきます。細胞が非常に速く増殖をし始めると、腫瘤または腫瘍が形成されます。

そして、他の組織へどのくらいのがん細胞が侵入するか、そして侵入する速度により、悪性または良性になります。一般的に、がんは肉腫またはがん腫に分類されます。一方で、白血病は血球が作られる骨髄に起こるがんです。

これにより、大量の異常細胞が血中に流れ、リンパ球に不規則な増殖を引き起こします。

ガンはどのように発生する?

猫の癌 猫 ガン

猫のさまざまながんは、遺伝的素因、太陽光線、または発がん性物質によって起こされます猫白血病ウイルスネコ免疫不全ウイルスなどの感染症は、猫にはがんとして表れやすくなります。幸いなことにどちらも簡単に発見できます。

しかし、予防することは必ずしも簡単ではありません。倦怠感、体重減少、食欲不振、皮膚の表面や皮膚の下のしこり、出血、目の変化、治らない傷などが見られた場合、すぐに動物病院に連れて行きましょう。奇妙な鳴き声、悪い毛並み、休憩不足なども猫の不調を知らせるサインです。

ネコのあらゆる種類のがんを見つけるのには、レントゲン、超音波、外科治療、生検、針吸引などが有効です。特にシニア猫であれば定期的に血液検査を受けさせることが大切です。

コンピュータX線体軸断層撮影(CAT)と磁気共鳴画像法(MRI)はがんの診断と、その動物に合わせた治療計画を可能にする高度技術です。

猫に最も多いガン

リンパ腫またはリンパ肉腫は猫に最も多いがんです。固形腫瘍はリンパ球と呼ばれる白血球に由来し、免疫系に関連しています。腫瘍はリンパ節、胸腔、胃腸菅、鼻腔、腎臓および神経系といった複数の場所に一度に現れることがあります。

他の治療の選択肢には、手術、化学療法、放射線療法もあります。これらの治療法を1つ以上行うことで良い結果が得られることができます。猫のがん治療は簡単ではありませんが、猫が質の高い生活(QOL)を送れるようにすることは優先事項であるべきです。

一方、太陽光線で引き起こされる扁平上皮がんは皮膚に影響をもたらします。この腫瘍は通常鼻や耳に現れます。なかなか治らない引っかき傷のように見えることがあります。しかし、転移はそれほど起きません。

乳がんは乳腺に発生し、 避妊手術を行っていないメス猫によく起きますが、不妊手術を行っていても発症することがあります。興味深いのは、どちらもオス猫ではないという点です。多発性結節または腫れて硬くなった箇所はリンパ節や肺に転移する可能性があるため、要注意です。

猫のがんの種類 猫 ガン

単一結節と小結節の場合、早期治療は有効です。腫瘍とその周辺組織の摘出、そして時には化学療法はがんと闘うのに非常に有効的です。

猫に発症するガンの多様性

  • 肥満細胞腫は皮膚、脾臓または腸に影響します。閉塞を起こすため、通常は悪性。特にリンパ節、肺、肝臓または脾臓に非常に転移しやすく、手術、放射線療または化学療法が選択肢として挙げられます。
  • 口腔扁平上皮がんは、口あるいは喉に発生するがん。舌に影響を及ぼし、局所的に骨やリンパ節に侵攻することがあります。通常、食べることが困難になり、唾液分泌や口臭が見られ、治療が困難ながんでもあります。
  • 繊維肉腫または軟部組織肉腫は皮膚の下にある結合組織に発生します。このようながんは、外科手術と放射線療法および化学療法を組み合わせて治療することを専門家は推奨しています。
  • 骨肉腫は四肢、脊椎または頭蓋骨の骨に影響を及ぼします。骨折、激しい痛みを生じ歩行を困難にし、リンパ節と肺に転移することがあります。同様に、外科手術、放射線療法、化学療法が解決策になります。

猫に発症する肺ガンの種類

  • 呼吸器がん、鼻腔がん、肺がんは鼻や肺に最も多く見られます。呼吸困難、いびき、荒い鼻息、くしゃみ、咳、鼻汁を引き起こし、骨に広がることもあります。通常、症状が現れ始めるころには既に転移していることを意味します。手術と化学療法は有効な治療法です。
  • 腺がんは大腸と小腸の両方に発症し、非常に侵襲性が高いのが特徴です。進行が非常に速く、食欲不振、体重減少、嘔吐および下痢を引き起こします。また、通常、局所リンパ節にまで及び、手術適応となります。
  • 胆管の膵臓腺がんと肝腺がんは「希少がん」です。横断、うつ病、体重減少、嘔吐および腹部の膨満を引き起こします。残念ながら予後は良くありません。

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