かつては存在したワンちゃんたち!絶滅した犬種について
絶滅した犬種が正確に何種いるかはわかっていません。またある種が絶滅してしまったのにもたくさんの理由があります。労働用として使われなくなったものもいれば、忘れ去られたものもいます。しかし古い文書や科学のおかげで、こういった犬種についても学ぶことが可能になってきました。
歴史を通して、野生動物や家畜が生き残れるかにおいて、人間は主な要素の一つでした。家畜については、仕事の発展とペットに関する考え方が大きく影響してきました。
マイナス面として、人間がときに外来種を連れ込んでしまうこともあります。これが他の動物と資源を競争させることになるだけでなく、多くの場合在来種がこれまでかかったことのない病気を持ち込むことになります。
今では気候変動が世界中の何百万という種に大きな脅威となっています。残念なことにこれも犬種の絶滅に加担することになるかもしれません。しかしここでは、すでに絶滅してしまった犬種についてお話しようと思います。
古代に絶滅した犬種
ローマン・モロサス
この犬種は今知られているイングリッシュ・マスティフの先祖だと言われています。記録として残っているものの中で最も古いものの一つです。ウェルギリウスやアリストテレスもこの犬について触れているのです。しかしこの犬と人間との関係や、私たちがこの犬を護身用や猟に使っていたのかどうかについて、歴史家やその他の専門家の間では意見が一致していません。
アフリカン・サンド・ドッグ
この犬種には毛がありませんでした。また、体温が高い傾向があり、人々はこの犬をブランケットのように使っていたのです。そしてこの犬にはヒーリングの力があると信じられていました。今のヘアレス犬種の先祖であり、イギリスのウォルター・ロスチャイルド動物学博物館にはく製が保管されており、その存在を確かめることができます。
近代に絶滅した犬種
クリ
この犬はキツネのような見た目をしていて、とても鋭い歯を持っていました。ニュージーランドに13世紀に入植者たちによってもたらされました。しかしヨーロッパの犬種と混ぜられて、19世紀には絶滅してしまいました。つまり純血種が徐々に消えていったということです。
タルボット・ハウンド
17世紀に書かれた文書によると、この犬はビーグルとブラッドハウンドの先祖だと言われています。タルボット・ハウンドは人々にとってとても重要なので、イギリスのパブや居酒屋には今でもこの犬種の絵が外に飾ってあったりします。
クライズデール・テリア
この犬はスコットランドのペイズリーが原産の犬種です。その長くシルクのような毛並みは18世紀に最も人気になりました。最終的に絶滅してしまったのは、ヨークシャーテリアとの繁殖に使われたからです。その新しい犬種の方が美しいとされたのです。
ターンスピット・ドッグ
この犬種はイヌが人間と暮らすようになった長い歴史の中でも、最も変わった仕事をしていました。とても長い胴と短い脚を持っている(今のダックスフントに似ていました)ので、肉焼き機に取り付けられた車を走ってまわして、肉をまんべんなく焼くことができたのです。
もちろん、技術の発展に伴いこの仕事は時代にそぐわなくなりました。それが結局はこの犬種の絶滅につながったのです。
今回ご紹介したのは何年もかけて絶滅していった犬種のほんの数種にすぎません。絶滅の危機にさらされている動物について、他の記事もぜひ読んでみてください。
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