動物知能テストとは?

動物知能テストを使えば、ある課題に直面した時に動物の頭の中で何が起こっているのかを理解することができます。
動物知能テストとは?

最後の更新: 16 2月, 2021

動物は知的な生き物であり、その種によって様々な能力を持っているということはよく知られています。科学の中には、彼らの知的能力を研究する分野もあります。この記事では、動物知能テストを使うことでどのようにそれが行われているのかについてお話します。

動物知能テストとは?

この科学領域は、比較心理学、動物行動学、行動生態学を組み合わせたものです。これらの領域からの経験や手法を利用することで、困難な状況に直面した時に動物の頭の中で何が起こっているのかについて、理解を深めようとしているのです。

動物知能テストとは、動物に小さな課題を与え、それに対し動物がどのような反応をするかを観察するというものです。テストの内容は研究対象の動物の種によって異なります。しかし、他の動物へのテストとは対照的に、科学者たちの方から動物に干渉したり操作するようなことは一切ありません。動物の反応を観察するだけです。

知能テストは動物に一切の害を与えません。あったとしても、解決しなければならない問題に対して最初少し混乱するくらいでしょう。動物は自由に行動し、科学者の仕事はその行動を観察することなのです。

研究したい動物によって、さまざまなタイプのテストがあります。例えばどのように動物が協力するかをみるもの、学習速度や記憶力を測るもの、またはどのように色が見えているかを観察するものなどがあります。これはまた観察対象の種によっても異なります。イヌとハムスターの両方に使える実験をデザインするのは不可能ですからね。

動物知能テストの歴史

この科学領域は20世紀の初めに始まりましたが、50年代の人間に対する心理学の発展がこの分野の発展に大きく貢献しました。

動物知能テスト

最初は、動物知能テストの結果は動物の行動や反応の表れとして解釈されていました。つまり、動物の行動は機械的にとらえられていたということです。ある状況に直面した時に、その動物はある特定の方法で反応するようになったからです。

しかし何十年も経ってから、動物は単に反応しているのではなく、おそらく反省もしているのではないかという考え方が生まれました。これは「精神」という概念を応用したものであり、科学者たちは動物はどんなことを考えることができるのかを研究するものへと実験のデザインを変え始めたのです。

また研究データを集める方法にも変化がありました。多くの実験が短いもので、数時間から数日程度のものでしたが、20世紀の終わりごろから何年も続く研究が出てきました。それからというもの、観察対象の動物の幅も広がりました。サルやイヌから始まって、最近では魚や虫などへの研究も行われています。

動物知能テストの例

動物知能テストにはたくさんの種類がありますが、その多くが同じ出発点から始まります。迷路やスキナー箱などが最も繰り返し使われているもので、これらは他のテストを作るのにも使われています。

動物知能テスト

スキナー箱とは、レバーやボタンを押すなどの行動を動物に学ばせようとするのに使われるツールです。動物がある行為を繰り返す度に、食べ物が与えられます。動物が学習しているということが証明されたら、このテストを変化させたものが行われます。

公平性に関する感覚を調べるために、サルたちを見た目がそっくりな箱に入れて行われた実験があります。それぞれの箱に入ったサルたちは、レバーを引くとご褒美がもらえるようになっています。しかし、一匹だけが他のサルよりもいいご褒美をもらえるようになっていました。すると、いいご褒美をもらえないサルが怒り出し、仲間のサルが自分のご褒美を分け与える様子が観察されました。このようにして、動物も不公平感を感じるのだということが証明できたのです。

協力する力を研究するために、スキナー箱の変形版が使われた実験もあります。2匹の動物が、同時にコードを引けば食べ物にありつけるというものです。このテストは様々な種において行われました。最も短時間で問題を解決できたのはオウム、ゾウ、オオカミでした。一方、イヌはエサにありつけなかったのです。

動物知能テストにはさまざまな種類が存在します。これらは動物の能力を測ろうとするものです。もともとは哺乳類が研究対象になっていましたが、虫やタコ、魚、鳥などについての研究も行われています。

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