どうして猫は飼い主の服を噛んでくるの?

猫は人間の理解を超えた複雑な動物で、その行動にも謎が多いのが現実です。ですので、もし愛猫が服やベッドシーツ、マットレスなどを噛んでいても、もしかしたら単純にそういう性格の猫なのかもしれません。
どうして猫は飼い主の服を噛んでくるの?

最後の更新: 29 1月, 2019

猫が服を噛んできた時、「この子は私の服が嫌いなのかな」、「変なニオイがするのかな」と思っているあなた、実はこれにはもっと深いわけがあるのです。この記事ではどうして猫ちゃんがこんな行動を取るのかをご説明いたしますので、皆さんの愛猫への理解を深められたら幸いです。

 

どうして猫は服を噛むの?

猫は人間の理解を超えた複雑な動物で、その行動にも謎が多いのが現実です。ですので、もし愛猫が服やベッドシーツ、マットレスなどを噛んでいても、もしかしたら単純にそういう性格の猫なのかもしれません。

しかし、そもそも猫は「自分の宝物」を作るのが大好きで、一度宝物を作ってしまったら他の動物や人間にそれを渡しません。こうしてその「宝物」を舐めたり噛んだりすることで独占欲を満たしている可能性もあります。

そしてその宝物は何でできていようと構いません。ダンボール、革、木、ゴム、プラスチックなどなど、なんでもありです。とにかく噛みたくなれば噛むのです。ですが問題は、宝物が増えすぎてしまった時です。

放っておくと、いずれ取り憑かれたようにモノを噛み続けるようになってしまうかもしれません。すると、何か喉を詰まらせる物や体に悪い物質も飲み込んだりなどのリスクも考えられます。また飲み込んだものに毒性がなくとも、消化不良を起こしたり排便できない類のものもあるかもしれません。

装飾品で遊ぶ猫

何かを噛むのが猫にとって悪いと言っているわけではありませんよ。ただ、その頻度には気をつけてあげるべきかと思います。もし愛猫の「宝物」を取り上げようとした時、いつもよりも暴力的な態度(シーッという鳴き声や、背中を丸めて威嚇するなど)を取るようなら、もしかしたらもっと根の深い問題が潜んでいるかもしれません。

猫が服を噛む理由

猫が服を噛むという行動に出るのには、いくつかの理由が考えられます。ですので、皆さんも愛猫の行動をしっかり観察して、是非この行動の裏に隠された意図を読み取ってみてください。

1. 遺伝子

ビルマンやシャム猫は他の種類よりも、ウールを噛みたがる傾向にあります。この行動の裏には遺伝的要因があり、こればっかりはどうしようもありません。ただ不健康にならないよう、程度には気をつけてあげましょう。

2. 離乳

何らかの理由で離乳が早すぎた猫ちゃんは、布やシートなどを噛んだり舐めたがるしたがる傾向にあります。おそらく「母乳を吸う」という行動の代わりになっているのでしょう。この場合、時間が経つにつれて自主的に止めてくれるのがほとんどですが、あまりにも長期間続いているようなら少し他の原因も疑ってみましょう。

3. ストレス

例えば家に新しく赤ちゃんやペットがやってきたり、飼い主が亡くなったり、引っ越ししたり、旅行したりなどなど、家庭環境が大きく変わると猫はストレスを感じますストレスを感じた時のリアクションは様々で、攻撃的になる猫もいれば、食欲が減退したり、そして服を噛むことで安らぎを得ようとする猫もいるのです。

毛糸で遊ぶ猫 猫が服を噛む

4. 退屈

オモチャもなく一緒に遊ぶ人もいない、そんな家の中で長時間暮らしている猫は退屈しのぎに何かを噛んだり舐めたりし始めるかもしれません。これは運動不足や遊び不足でも同じです。とにかく心と体両方に、適量の刺激がない時、猫は退屈してしまうのです。

これは、特にアパートなど簡単に外にいけない環境で暮らしている猫に多い傾向にあります。しかし、猫は本来室内でも遊べる動物です。是非、あなたが仕事で家を空けている間も楽しく遊べるようなオモチャを買ってあげてください。

5. 病気

猫は様々な病気にかかりますが、中でも白血病や脳腫瘍などの重い病気は行動にまで影響を及ぼします。もし、愛猫が取り憑かれたように服にかぶりついているようなら一度動物病院で診てもらいましょう。

6. 栄養不足

これは必ずしも、食事量が足りていないというわけではありません。食事量が足りていても、猫が必要とする栄養を摂取できていないと栄養不足となります。もし猫ちゃんが衣服をかじるのを止めて、泥や植物を食べ出したり、石を舐めたりしていたら、これがその原因かもしれません。

7. ナワバリ意識

最後になりましたが、猫は本来ナワバリを持って生活する動物だということを思い出しましょう。もし猫があなたの衣服をかじっていたら、もしかしたら「この服は自分のだ」と主張しているのかもしれません。また同じ理由から、衣服だけでなく、家のソファーをガリガリしたり、しきりに家の洗面所などに向かうこともあります。


このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。