アクロバティックな動物:ロックハイラックスについて
ロックハイラックスは、モルモットや耳が短い大きなウサギのように見えますが、実は象の歯、つま先、そして頭蓋の構造と似ています。
一部の科学者は、類似性が高いためロックハイラックスは象の仲間ではないかと考えています。
ロックハイラックスの強い臼歯は硬い植物を粉砕し、象のように小さく牙のような切歯が2本ああります。
岩の上での生活
ロックハイラックスは、イワダヌキ目イワダヌキ科ハイラックス属の一種です。
ロックハイラックスは主にアフリカに住んでいますが、アラビア半島の海岸やレバノンに向かっても生息しています。
その名前が示すように、岩場や崖の小さな角に集まって生活します。
ロックハイラックスの尿は結晶化し、岩の上の白いマークのように見えるため、彼らが住んでいる場所を特定するのは簡単です。
ロックハイラックスの足は、岩の上での生活で必要なロッククライミング用に設計されています。
足は、吸盤のように中央が高くなったゴム状の濡れたパッド状で、蹄に似た平爪があります。
これにより、ロックハイラックスは滑ることなく、岩や滑らかな表面を登ることができます。
ロックハイラックスの行動特性
ロックハイラックスは非常に社交的な動物であり、最大50匹程度のコロニーで寝食を共にします。
毎日数時間日光浴をして、体が温まったらエサを探しに出かけます。
ロックハイラックスは雨や寒さが苦手なので、自分が気に入らない天気の時は、自分のすみかを離れずに過ごすことも多くあります。
通常の外出は日中に行われますが、月が出ている時には夜間の外出も行います。
1日のうちで5%程度の時間だけを活発に過ごし、残りは何もしないでほとんどの時間を過ごします。
アフリカの一部の地域では、ツリーハイラックスはロックハイラックスと同じ岩場に住んでいます。
この2種は、すみかを共有し、午前中に集まっている姿や子供が一緒に遊んでいる姿が観察されることもあります。
他には異なる面もありますが、この2種はお互いを理解しあっているようです。
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食生活
ロックハイラックスは、エサとなる植物を消化するのを助けるバクテリアを持つ、3つに分かれた胃を持っています。
雨季には主に草を食べますが、草が乾燥する時期になると果物や植物の葉を食べるようになります。
ロックハイラックスは、頭を外側に向けた状態で円形になってエサを食べることで、捕食者に目を光らせてします。
ロックハイラックスを狙う主な動物は、ジャッカル、ヒョウ、ハイエナ、ブラックイーグル(カザノワシ)です。
ロックハイラックスの視力はとても優れており、1km以上離れた場所にいる捕食者を見つけることが可能です。
食事中でも、グループの中のリーダー各のオスが、食べ物を噛む間に動きを止めて、危険が迫っていないかを確認します。
危険が迫っていたり気になることがある場合は、叫び声をあげます。
それを聞いた他のロックハイラックスは、隠れるか危険が過ぎ去るまで完全に静止します。
ロックハイラックスの家族生活
メスののロックハイラックスは一生家族と一緒に生活します。
メス5匹に対してオス1匹がコロニー内の特定の領域をパトロールします。
赤ちゃんは毎年ほぼ同じ時期に生まれ、コロニー全体で赤ちゃんを迎えてその臭いを嗅ぎます。
生まれてすぐの赤ちゃんは、すでに驚くほど発達しており、目と耳もしっかりと機能するミニサイズのロックハイラックスのようです。
赤ちゃんの世話をするためのグループを形成し、母親は交代で子供の世話をします。
生後3日ですでに固形食を食べますが、これは他のハイラックスの糞を食べます。
大人の糞を食べることで、これから成長して食べる植物を体内で消化するのに必要なバクテリアの増殖に役立つと考えられています。
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