ドッグフードは”混ぜるな危険”
ワンちゃんがドライタイプのドッグフードに飽きてきたかもと感じると、ハムやチキンなどを混ぜる飼い主もいるかと思います。あるいは、バリエーションを増やすために作り置きしたシチューを混ぜたりもするかもしれません。しかし、実はドッグフードを混ぜることは危険だということを知っていましたか?それどころか、死にも至ることすらあるのです。
この記事では、ドッグフードを混ぜる危険性について見ていきます。良かれと思ってやっていることでも、起こり得る結果については知っておきたいですね。ドッグフードを混ぜるということは、時に深刻な結果を引き起こす可能性もあるのです。
ドッグフードは“混ぜるな危険”
バリエーションを増やすためにワンちゃんの餌に変化をつけることはおすすめです。でも、“変える”ことと“混ぜる”ことは同じではありません。
混ぜることがなぜ危険なのか、2種類の餌を細かく見ていきましょう。これを読めばドッグフードを混ぜることでなぜ死んでしまうことがあるのかがわかり易くなるはずです。
ドライタイプのドッグフード
お店で買うドライタイプのドッグフードは、混ぜた原材料を乾燥させてから粒上に形成されて製造されています。
ドライタイプのドッグフードは、エネルギー源となるブドウ糖が血液中にゆっくりと放出されるスローリリースの餌で、ゆっくりと消化されます。ドライタイプでしたら1日2回以上は与える必要がありません。このタイプの餌は腹持ちがよく、消化に8~10時間かかります。
ナチュラルフード
ナチュラルフードとは人間が食べる食品で、動物性食品や植物性食品のことを示します。ドライタイプのドッグフードとは違い、消化しやすくエネルギーはすぐに消費されます。
ドッグフードを混ぜる危険性
一番の危険は消化吸収率が大きく異なる食品を混ぜることです。いろいろな食品を混ぜてしまうと、ワンちゃんはナチュラルフードを正常に消化できなくなってしまいます。そして、体内にガスが蓄積されることで胃がねじれてしまう胃軸捻転症を起こしてしまうことがあるのです。これは、消化がゆっくり行われるドライフードによってナチュラルフードがつっかえてしまい、消化不良を起こしてしまうことで起きます。
胃軸捻転になったワンちゃんを放置してしまうと数時間以内に死亡してしまいます。症状が出たらすぐに動物病院に連れて行きましょう。
胃軸捻転症のサイン
胃軸捻転になったかは、ワンちゃんの行動から分かります。次のようなサインが見られたら胃軸捻転を疑いましょう。
- ソワソワと落ち着きがなく、自分のお腹や床をいつも見ている
- 吐こうとしているが吐けない。吐こうとすると口から白い泡が出てくる。
- お腹が張っていて、軽くお腹を叩くと炎症や溜まったガスにより太鼓のような音がする
- 腹痛や腹部に目に見える炎症がある
以上の症状が見られたら、一刻も早く動物病院に連れて行きましょう。
ワンちゃんが餌に飽きないようにするには
ワンちゃんが毎日毎日同じ餌で飽きてきているようなら、最初に紹介した餌の種類を交互に変える方法を試してみてください。ナチュラルフードの餌をあげて、次の餌はドライフードを与えてみてください。
または、餌の10%をナチュラルフード、90%をドライフードにしてみるのもいいでしょう。2種類の餌を混ぜてはいますが比率さえ守れば安全です。
危険なのはナチュラルフードとドライフードを同じ分量で混ぜてしまうことです。今までこうしていたのであれば、ワンちゃんの健康のためにすぐに止めましょう。特に大型犬のワンちゃんの場合は胃軸捻転の症状に注意してください。胃軸捻転症は大型犬で多く発症し、悲しいことにその多くは死んでしまうのです。