あなたの愛犬の肛門腺について
犬の肛門には、臭くて油分の多い物質を分泌する2つの小さな袋があります。これがあることで、犬たちは互いに相手が怖がっているのか、それとも一緒に遊びたがっているのかといった事を判断することができるのです。その袋は、肛門腺と呼ばれます。
この肛門腺というものは、愛犬にとってとても大切な体の一部であり、これから記事の中でご紹介しますが、犬にとって必要不可欠な機能を備えているのです。見逃しがちな事ですがとっても大切ですので、どのようにケアすれば良いのかを一緒に見ていきましょう。
肛門腺って何?どこにあるの?
肛門腺は愛犬のお尻の穴の中にある2つの小さな袋の事で、糞ととてもよく似た匂いを持つ脂っこい物質を分泌します。これも糞と同じく排泄物の類ですので、つまり肛門腺は常に空になっている状態でなければなりません。
肛門腺は一種のボディーランゲージと同じで、他の動物と感覚的にコミュニケーションを取るためのツールとして作用します。そこから発せられる匂いによって、例えば恐怖を感じている、遊びたい、交尾をしたいといった意思を伝達できます。
しかし、時に肛門腺が一杯になり、消化機能がうまく働かなくなることがあります。こうなると腹部が痛み、発熱や、食欲不振、無関心などが発症することもあります。
肛門腺に異常が見受けられた時の対処法
愛犬の肛門腺に物質が溜まってしまったら、なんとかして空にしてあげなければなりません。決して楽しいものじゃないですよ。でも動物病院に連れていきたくないのであれば、もはや覚悟を決めて家でやるしかありません。その際には、こちらの手順を参考にしてください。
つまり、肛門腺は小さいにも関わらず深刻な問題を引き起こしかねない器官なのです。ですので、どうやってケアすれば良いか知っておくことはとても大切と言えます。
問題を引き起こす原因
愛犬の肛門腺が一杯になっているということは、その子が肛門腺を空にするという野生の能力を失っているということです。すると、なんとか痛みを和らげようと下半身を地面に擦り付けたりといった行動を垣間見るかもしれません。
他にも、取り憑かれたように肛門を舐めたり、自分の尻尾を追いかけ回したりするなども挙げられます。これらの行動は全て、肛門腺を空にして痛みを和らげようとしているサインです。
このような肛門腺の異常は、栄養不足や偏った食生活によって引き起こされます。なので、愛犬が食べている物をもう一度見直してみてください。もしかすると、何か消化に悪いものが含まれているかもしれません。
- プロに治療法を教えてもらう。獣医師さんなどに肛門腺を空にする方法を教えてもらいましょう。完璧に手順を理解するまで、決して自分1人で対処しようとしないでください。
- 心を落ち着ける。飼い主だけじゃなく、愛犬の心も落ち着いた状態でなければなりません。ですので、平和で落ち着いた場所とタイミングを見計らいましょう。これから2人には過酷な試練が待ち受けているのですから、これはとっても大事な事です。
- 肛門腺の場所を探る。まずは、愛犬の肛門腺がどこにあるか探らねばなりません。慌てたり、急にやったりせずに、サッとやるのがコツです。ワンちゃんが怖がらないよう、やっている最中に話しかけたり撫でてあげたりしてください。
- 一杯になっている肛門腺が確認できたら、手袋をつけて、手を入れる覚悟を決めましょう。ニキビを潰す要領で、両側からつまむように中身を押しだすのです。また、タオルや布を敷いておくのを忘れないようにしましょう。物質が流れ出てきた時に床が汚れてしまうかもしれないからです。
- 撫でてあげる。必要なことだとは知りながらも、やはりあなたにとって喜ばしい経験ではないはずです。でも、愛犬からするともっと過酷だったはずです。ということで、ワンちゃんはご褒美をもらう権利があります。これは飼い主として絶対に忘れてはいけないステップですよ。
覚えておいてください。あなたの愛犬は孤独には生きられない動物で、あなたの支えを必要としています。ですので、彼らの身に起こりうる問題を把握し、それらの対処法を知っておく必要があるのです。
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