犬の腹痛とは?:その兆候と症状を知っておこう!

犬の腹痛は単なる食べ過ぎ、あるいは命の危険を脅かすようなより深刻な状態によって引き起こされることもあります。そのため、不安がある場合はすぐに動物病院に連れて行くようにしましょう。
犬の腹痛とは?:その兆候と症状を知っておこう!

最後の更新: 08 2月, 2020

犬の腹痛はその原因がわかるまで飼い主にとっては心配なものですが、よく起きるものでもあります。

重要なのはその兆候と症状に気が付けるかということです。一般的な症状としては浅い呼吸、元気のなさ、食欲不振などが挙げられます。本記事では犬の腹痛の兆候と症状について詳しくご説明していきます。

犬の腹痛とは?

一口に腹痛と言っても、腹痛はあらゆる病気で見られるものです。医学的には、繰り返し腹痛が起こることを急性腹症と言います。

一般に急性腹症には感染性と非感染性との2種類があります。そして、これらの種類の中にも消化器系、代謝系、筋骨格系、腹腔系、生殖器系、尿路系など、異なるタイプの腹痛があります。

急性の腹痛は、ほとんどの場合で治療が必要な基礎疾患によって引き起こされているということを飼い主は知っておく必要があります。

愛犬が苦しんでいたら

犬の腹痛は気が付きにくいものですが、愛犬の行動が通常と異なっていないか注意を払うようにしましょう。理由は明らかでなかったとしても、通常と違う行動に気が付いたら動物病院に連れて行ってください。腹痛は、閉塞や腫瘍がある場合、迅速に治療する必要がある基礎疾患によって引き起こされることがよくあるからです。

腹痛に苦しむ犬 犬の腹痛 兆候 症状

犬の腹痛の症状

愛犬と毎日を共にしていれば、行動パターンの変化に気が付くはずです。次のような症状がないか注意してみてください。

  • 腫れて柔らかい腹部
  • 嘔吐
  • 食欲不振
  • クンクンといった鳴き声
  • 苦しそうな呼吸、あるいは呼吸の異常
  • 姿勢の変化:腰を上げ、肩を床に近づける
  • 快適な姿勢が見つからないことを意味する行動(起き上がりにくさ、横になっているときの落ち着きのなさ)
  • 下痢、血便、便に付着した粘液、脱水
  • うつ、あるいは元気のなさ
  • 発熱

犬の腹痛の原因

急性腹症になる理由はさまざまです。前述したように、急性腹症には基本的に感染性と非感染性の2種類があります。そして、これらの種類には次のような原因が関係しています。

  • 代謝系:腎不全、肝疾患、虚血(臓器や体の一部への血液供給不足)、がん
  • 腹腔系:尿路外傷、尿道閉鎖、膀胱炎、腹膜炎(腹部内膜の炎症)
  • 消化器系:胃軸捻転、膵炎、胃炎、胃腸潰瘍、腸炎、便秘、胃腸閉鎖
  • 生殖器系:前立腺炎
  • 筋骨格系:腹筋への外傷
  • 神経系
  • 細菌・寄生虫・ウイルス感染犬パルボウイルスレプトスピラ症
犬の腹痛 兆候 症状

動物病院での診察で

動物病院では気が付いたことをすべて話すことが重要です。最近の餌や食べ方など、変化があったら伝えましょう。

また、最近新しい場所へ行ったか、あるいは愛犬が有害な化学物質や毒物にさらされている可能性があるかどうかも伝えてください。また、怪我や外傷などもあれば忘れずに伝えましょう。

その後、獣医が血液検査や尿検査をするかを決めます。また、触診も行い、あざや傷などの外傷がないかも確認し、肺や心臓もチェックするでしょう。

必要に応じて、レントゲン検査、X線透視検査、細胞診検査などを行うことで可能性のある原因を探っていきます。その後、適切な治療方針についての説明が行われます。


引用された全ての情報源は、品質、信頼性、時代性、および妥当性を確保するために、私たちのチームによって綿密に審査されました。この記事の参考文献は、学術的または科学的に正確で信頼性があると考えられています。


  • Gagnon, D., & Brisson, B. (2013). Predisposing factors for colonic torsion/volvulus in dogs: a retrospective study of six cases (1992–2010). Journal of the American Animal Hospital Association, 49(3), 169-174.
  • Hellyer, P., Rodan, I., Brunt, J., Downing, R., Hagedorn, J. E., Robertson, S. A., & AAHA/AAFP Pain Management Guidelines Task Force Members. (2007). AAHA/AAFP pain management guidelines for dogs and cats. Journal of Feline Medicine & Surgery, 9(6), 466-480.

このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。