鼓脹症の対処法と予防策
ペットたちが消化機能に障害を持つことは、どんどん一般的になりつつあります。中型及び大型犬では特にです。そのため、鼓脹症を発症したときにどう対処すべきなのか、飼い主 しっかり理解しておく必要があります。
ペットが健康的でい続けるために、飼い主の愛情と献身性はなくてはなりません。定期的に通院し、必要なワクチンや抗寄生虫薬の接種を欠かさず行ないましょう。
鼓脹症とは
ガスが溜まることによって胃腸が膨れ上がってしまう病気です。
胃腸が必要以上に拡張されるため、胃捻転などの病気に派生したり、背骨・肝臓・膵臓など他の内臓にダメージを与えたり、血液の循環を阻害し栄養失調に陥ることもあります。
よく噛まずに一度に大量の食事を摂ることで、またバランスの悪い食事を摂ることで、胃腸内に過剰にガスが発生してしまうのです。 中型犬もしくはそれ以上のサイズの犬に多く、小型犬には起こりにくいのも特徴です。
症状
症状を把握しておけば、発症にいち早く気付くことができるでしょう。
- お腹の張り
- 腹部の痛み
- 吐き気・嘔吐
- 呼吸数・心拍数の増加
- 鼻水
- 白い歯肉
- 過剰な緊張・不安
- 疲労・食欲不振
胃が広がれば当然お腹は膨らみ始めるため、1つ目は最も分かりやすい症状であると言えるでしょう。気付いてすぐに病院に連れて行けば、助けることができます。
腹部に触れたときに苦しそうに鳴くなら、痛みを感じている可能性があります。初めの頃はその痛みにイライラしがちになり、しばらくすればずっと寝転がって食事さえしようとしなくなるでしょう。
予防には
この病気の予防には主に4つの予防策があります。
適切な食事
質・量ともにバランスのとれた、正しい食事を摂らせましょう。高級なもの、流行のものが必ずしも良いものであるとは限りません。
食べ物自体が良い・悪いかではなく、「その子に合っているかどうか」が重要なのです。すべての犬は犬種、性格、年齢、ライフスタイルによってそれぞれ違った栄養素を必要とするからです。
獣医師など専門家のアドバイスを参考にすることをお勧めします。また、人間用の食物を与えてはいけません。
食事量の調整
食事が少なすぎるんじゃないか、飼い犬が満足していなさそうだと感じた飼い主が、自分の考えでペットの食事の量を増やすことはよくあります。しかし、これはあまり良い行動ではありません。元気がなさそう、常に空腹そうに見える場合、何かの病気や感染症である可能性もあります。食事量を変更するときにも、専門家に意見を求めましょう。
基本として、1日分の食事は3食に分けて与えてください。一度に全てを与えてはいけません。
水分
食事中は、水を取り上げて、飲めないようにすると良いです。食べ終わって30分経ってから、返してあげましょう。
運動
食後すぐの運動も良くありません。こちらも食べ終わって30分ほど待ってから、一緒に遊んであげるようにしましょう。
治療
初期段階であれば、病院で口からチューブを挿入し胃腸内のガスを吸引することで解決することができます。しかし捻転が発生してからでは、手術を免れることはできないでしょう。
鼓脹症の症状がみられたペットに対しては、手術による治療を多くの獣医師が勧めています。
画像出典元: Emily Orpin
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