知られていない動物虐待のタイプ

動物たちには健康で幸せな暮らしを送る権利があります
知られていない動物虐待のタイプ

最後の更新: 13 12月, 2018

動物に対する残虐な行為や虐待について耳にしたことがある方も多いでしょう。

犬を殴る、蹴るなどを超えて様々な行為を行う人が存在し、罪に問われますが、周りの人に隠れて残虐な行為を行なっているケースも見られます。

実は暴力行為だけが動物虐待ではないのです。

本記事では、周りの人からはわからない虐待や、隠れて行われている虐待、また飼い主が気づかないうちに動物に辛い思いをさせている虐待についてご紹介します。

隠れた動物虐待

動物を殴るなどの行為をしている人を見たら、誰もがすぐに警察に電話をするでしょう。

このような残虐な行為はもちろん許されるべきではありませんが、それ以外にも周りの人には虐待とわからない方法で、動物を酷く扱っている人がいます。

今回はそのいくつかをご紹介します。

動物の人間化

虐待と聞くとまずは残虐な行為や暴力行為がよくあるケースですが、実は周りからはわからない動物への残虐な行為もあります。

その中には飼い主でも虐待と意識せずに行っている、動物への強い愛情や歪んだ愛情が、動物にとっては虐待となるケースもあります。

ペットを人間のように扱うとは、

  • ペットに人間のように話しかける
  • ソファーやベッドに彼らの場所を与える
  • 毎日お風呂に入れる
  • 毎日清潔でおしゃれな服を着せる(冬になると上着などを着せるなども含みます)

などが主な例です。

このような被害を受けるのはほとんどが犬ですが、飼い主は自分のペットが人間ではなく動物であることを忘れています。

ペットは動物としての本能を維持しながら自分の個性を出していくことが大切ですが、その機会を奪う残酷な扱いであり、ペットに人間と同じライフスタイルに「人間として」適応することを強要する残虐な行為です。

犬を人間として扱うことで、ペットは常にストレスを抱え、犬として物事を対処する方法を忘れるため、心が休まらず、時には不安障害を抱えたり、攻撃的になるリスクが高まります。

自宅での放棄

動物を家の外に捨てて放棄する虐待がありますが、家の中で「放棄」されている動物がいます。

動物を1日8時間以上留守番させたり、屋外や室内の狭い場所に閉じ込めておくのは動物虐待の一つです。

虐待された犬

犬は非常に社会性のある動物なので、家族や他の犬から愛情を与えられることを必要とします。

そのため、必要以上に犬を一匹で過ごさせるのは動物虐待とみなされます。

周りで、放置されている犬がいる場合や、その疑いがある犬を知っている場合は、最寄りの保健所、警察、または動物愛護センターへと通報してください

必要な世話をしない

動物には最低限の住む場所と食事さえ与えればいいと考える人がいますが、これは真実からかけ離れた間違った意見です。動物は、食事、衛生(清潔な住居やケア)、運動、愛情、そして静かで穏やかなくつろげる場所が必要です。

ノア症候群という心理学上の障害がありますが、これは動物を飼っていても基本的なケアをまったく与えない精神障害です。

動物には基本的なケアを受ける権利があり、これは動物愛護管理法で守られています

しかしノア症候群を発症していると、動物を不衛生な環境で育てたり、適切なケアを行いません。

もちろん、ノア症候群を発症してるかどうか見極めるのは簡単なことではありませんが、自分の周りに、動物に対して適切な世話をしていない人がいるかどうかを注意することが大切です。

強制労働

子供の頃、サーカスに連れて行ってもらった人もいるでしょう。

サーカスでライオンや象が芸をしていたのを覚えていますか?

また現在でも一部の国で、ラクダや象が観光のために使用されています。

もちろん、動物の助けがないと生きていくのが難しい国や地域もあるので、全てが動物虐待とは言えませんが、強制的に芸をさせられているサーカスの動物たちは動物虐待の犠牲者と言えます。

虐待の犠牲となった象 動物虐待のタイプ

タイなどの観光地において、炎天下などの辛い環境の中、所有者がお金を稼ぐために何時間も労働をさせられる象たちは、間違いなく動物虐待の被害者です。

保護団体が、強制労働をさせられていた象を鎖から解放した瞬間、実際に泣き叫んだ象がいたという話があります。

なんて悲しい現実でしょうか。しかし、周りに動物虐待の兆候がないか注意を払うことで、辛い虐待を未然に防ぐことができます。

動物たちには健康で幸せな暮らしを送る権利があります。

何か気になることがあれば、臆病にならず勇敢に通報することが大切です。


引用された全ての情報源は、品質、信頼性、時代性、および妥当性を確保するために、私たちのチームによって綿密に審査されました。この記事の参考文献は、学術的または科学的に正確で信頼性があると考えられています。


  • Cedón, M. & Holm, A. (2012) ABANDONO DE ANIMALES DE COMPAÑÍA. Universidad Autónoma de Barcelona.

このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。