グルーミング嫌いの犬たちへ

グルーミング嫌いの犬たちへ

最後の更新: 03 8月, 2018

見たこともない犬、人、道具(ハサミ、クリップ、ドライヤー等)は犬たちに相当なストレス・緊張を与えてしまうことがあります。

グルーミングに連れて行くと飼い犬が鳴き止まず、逃げようとすることはありませんか?それは ストレスを感じているのが原因でしょう。でも、安心してください、これは特に珍しいことではないのです。今回は、そんな犬たちが少しでもグルーミングを我慢できるようにするためのポイントをいくつかご紹介します。

グルーミング嫌い

犬からすれば、グルーマーとはとても奇妙な場所です。今まで会ったこともない人間に体中を触られながら、何かも分からない道具を使われるのですから。尻尾は無理やり上げられるし、耳の中も触ってくるし、水もかけてきます。ドライヤーなんてうるさいだけで全く心地良くなどなれません。

犬たちがグルーミングを苦手だと感じるのも頷けるのではないでしょうか。嫌がる素振りとしては、伏せながら体を震わせて怖がる、逃げようとする、自己防衛のためにグルーマーを攻撃しようとすることが一般的です。しかし、以下のポイントを理解しておけば、飼い犬の感じる不快感を最小限に抑えることができるでしょう。

グルーミング中2

原因の把握

まずすべきことは、飼い犬が何を嫌がっているからグルーミングをしたがらないのかを把握することです。多くの場合は、その「何か」を排除してしまうことで問題が解決してしまいます。

例えば、飼い犬がお風呂に入っている間近くで待つ飼い主はよくいます。しかし、この「飼い主の存在」が緊張やストレスの原因になってしまう犬たちもいるのです。そんなときは単純に飼い主が部屋や視界の外に出てしまえば問題はありません。同様に、グルーマーとふたりっきりになりたがらない犬たちもいます。その場合は一緒にいてあげましょう。

また、肌に熱風を当てながら騒音をあげるドライヤーは最難関と言えるほど嫌いな犬が多いです。その場合は、グルーマーにドライヤーを使わないようお願いして、お風呂後は代わりに散歩に連れて行きましょう。そうすればストレスの原因を避けつつ、乾かしてあげることができます。

肉球や耳を触られることが嫌な犬であれば、家でごほうびを用意したうえで、ゲームと称して触られることに少しずつ慣れさせると良いでしょう。触られたことのない場所を突然知らないグルーマーに触られたりしたら、当然嫌がるに決まってます!

グルーミング中3

一方で、お店に入ろうとさえしない子だっています。グルーマーがある場所に行こうとしていると勘付いた時点で、歩くスピードを遅くしようとしたり、逃げたり進むのを拒んだりするのです。その場合は、飼い犬の中に根付いているお店のネガティブなイメージを払拭してあげる必要があります。

  • グルーマーに行くルートを普段の散歩でも使ってみましょう。最初は嫌がるかもしれませんが強制してはいけません。少しづつ、辛抱強く、叱ることなく、そして別の道に行こうとしたら諦めて、次の機会にまた試しましょう。
  • 好きなおもちゃを見せる、おやつを置くなどして、グルーマーの近くでは良いこと、嬉しいことが起きると考えさせましょう。
  • お店に入るのも同様です。中に入ることができたらごほうびをあげる、という手段がとても有効なのです。

これらのステップを忍耐強く続けていれば、場所に対する嫌なイメージどころか、お風呂に対する恐怖・緊張・不安も無くすことができます。

これらはあくまで例であり、あなたの飼い犬のことはあなたが一番よく知っているはずです。よく観察しなぜ嫌がるかを理解してあげ、そして原因をできる限り排除すれば良いのです。

家でグルーミング

グルーマーが嫌、ドライヤーの音が嫌、他の犬のにおいが嫌だという場合、家でグルーミングするという手段があります。グルーマーの中には家までやってきてくれる人もいますし、自分でやり方を勉強して実施する、ということも可能です。。

お風呂上り

家であれば、犬たちは慣れた環境で、ずっと落ち着いてお風呂に入ることができますし、飼い犬のリズムを壊してストレスを与えるということも防げます。

ロー・ストレス・グルーミング

いくつかの都市では、「ロー・ストレス・グルーミング」というものが浸透し始めています。これを行なえるグルーマーたちは犬語(ボディランゲージ)を理解することができ、犬たちが快適で過ごせているか否かを見極めます。そして緊張しているときはどうすれば落ち着かせることができるかも知っており、時間をかけてお風呂やヘアカットを行なうのです。

近くにあるのであれば、飼い犬を連れて行ってみると良いです。他のグルーマーより気に入るかもしれませんし、相変わらず嫌がるかもしれません。

しかし犬の体毛は、頻繁に洗いすぎるのは良くありません。また、体毛を切ってはいけない犬種もいるため、注意しましょう。

以上のポイントを抑えておけば、あなたの飼い犬のグルーミングライフは明るいものとなってくれるでしょう。


このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。